岩手県交通 1857(K-CCM370)を作る

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CCMがエルガミオとBUから作れるのではと思いついてしまったので、ゴリゴリ改造してみました。

 ...導入が雑すぎますね。

 

ベースは例によって21弾のLR/KRです(実際に使用したのは名鉄レインボーⅡですが、色々面倒なので以下においてはエルガミオと表記します)。前面はバンパー下部を切除したのちプラ板で窓下部をかさ上げし、やや平面的になるよう整形しました。芯同然の使い方と言いたいところですが、フロントガラスやフェンダー、前扉はエルガミオのものを活かしており、見た目の印象より多くの部分が生き残っています。フロントは様子を見つつ傾斜を付けました。

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屋根とリアは5弾のBU(名市交)を唐竹割りにしたもの、中扉や非常口まわりは15弾の北村CJM(県交通)のものと交換し、リア窓・戸袋窓のサイズや車体裾をプラ材で修正して瞬着を盛り、後はひたすらヤスリをかけて整形します。リアや屋根肩の形状が掴めたところで1000番程度のペーパーで表面を整えて、北村CJMからカッターで削いできたライト類やリアバンパーを移植しました。

 

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前面方向幕は流用できそうな製品が見当たらなかったためプラ板から自作しました。幕窓部はt0.5の板厚分+αへこませることでガラス(手元にあった適当な透明パッケージを使いました)が入れられるようにしています。これを接着したのちに適当なプラ板で屋根前端の張り出し部を作り、瞬着で隙間を埋めて屋根の曲面を整えました。行先表示器両脇のマーカーランプはいつも通りプラ材を差し込んで表現しました。

同じく流用できるパーツが思い浮かなかったフロントバンパーもt0.3とt0.1のプラ板からの自作です。

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車体側面のルーバーはジャーニーKと違ってエルガミオのものが流用できないので、上写真のようにピンバイスで開口したところをヤスリで整形し、そこにプラ板をはめ込むことで製品同様の一段へこんだ表現としました。

窓パーツは北村CJMのものをメインに、前面は前述の通りエルガミオのもの、リア窓は21弾ジャーニーQのものを使っています。非常口後部と前扉直後の固定窓は余剰車体の戸袋窓を整形してあてがい、前扉窓は北村CJMの窓パーツが丁度嵌まるように調整しました。また、前中扉間のサッシ窓はCJMの窓パーツに丁度良いスパンがなかったので、神奈中5Eのものの天地を若干詰めて誤魔化しました。

t0.1プラ板の雨樋やウィンドシル、路肩灯、11弾キュービック初期型のマーカーランプ、トレジャータウンの押込通風器、t0.5プラ板を整形したダクト、同じくプラ板からでっち上げた側面幕などを設置すれば車体加工は概ね完成です。

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赤線が切継ぎ線です。

 

塗装には今作よりエアブラシを使っています。エアブラシ塗装の塗膜の薄さを活かすなら白→青の順が定石なのですが、初めにそれで塗ってみたところマスキングがグダグダになってしまい、結局スプレー時代同様に青帯→白の順で吹き付けを行いました。(国際旧塗装といい、細帯を残すマスキングがどうにも苦手なもので...) 

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 青色は手元にあったMr.カラーのスカイブルー(#34)とキャラクターブルー(#110)に若干量のクールホワイトを追加したものです。有り物で誤魔化したところ大分ビビッドな色になってしまいました。これはフジのベルビアの色をイメージしたんですよハハハ、という言い訳(ネタ)を用意していたのに誰にも突っ込まれませんでした

白はMr.カラーGXのクールホワイト(#GX1)、銀はGM鉄道カラーのアルミシルバー(#39)です。通風器と側面方向幕(銀河モデルの新系列電車用行先表示器N-077)、運転席上の通風口フード(t0.1プラ板自作)は別に塗装してから接着しています。

面相筆で各部の色差しをし、自作デカールによるルーバーや社紋、トレジャーのエッチングパーツ(サボ受け他)などを貼り付けてから、表面保護としてタミヤカラースプレーのフラットクリヤー(TS-80)を吹きました。ウェザリングもいつも通りタミヤエナメルです。

 

 

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 サイドバンパーやミラーもいつも通りプラ端切れからの自作です。ミラー本体にはt0.1、ミラーステーやサイドバンパーにはt0.3プラ板を使いました。シャーシはエルガミオのものを詰めて使用していますが、シートパーツはせっかくなので北村CJMのものを切り出してみました。このおかげでインパネまわりなどかなり雰囲気が改善されています。

 

 

ー完成ー 

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 前面行先表示器のサイズやリアの表面処理など心残りな部分もありますが、とりあえずCCM370にしか見えない模型にはなったのではないかと思います。車種を跨ぐ改造の際の個人的目標として「見る角度を選ばせない=似てない角度を作らない」というのがあるのですが、今回はなんとか及第点に到達できたと感じています。(前回のスパクルは甘めにみてもアウトな部分があるので...)

 

 

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私自身は残念ながら(世代的にも)県交通モノコック車を拝むことはできなかったのですが、ネットで見た大迫のCCMの写真が私を「北東北・岩手のローカル路線バス」へ駆り立てたことはほぼ確実です。そんな訳もあって、青銀LRや国際キュービックと共にどうしても揃えておきたかったのがこのCCMでした。

 

 

最後になりますが、今回バスコレCCMの制作中にツイッターでフォローさせて頂いている九舟様、81号車様が実車の写真をツイートして下さいました。この写真のおかげで、私自身は廃車に間に合わなかったにも関わらず十分な資料を参照しながら工作することができました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 

【2020年4月完成】