開運橋を作る(下)

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前回更新では主構の制作まで進んだので、続きから入ります。

 

まずは床組です。

縦横ともt0.5プラ板を使用しました。本来であればすべてフランジを付けるべきところなのですが、手間の割に目立たないこと、(模型としての)強度上問題なさそうであることから縦桁のフランジはほぼ省略し、断面に出て目立つ部分のみの再現にとどめています。

歩道の片持ち部についてもt0.5プラ板を基本とし、t0.1プラ板で補剛板等のディティールを追加しました。支承や落橋防止装置もこの時点で追加しておきます。

 

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橋門構、上横構などは先に主構と接着してしまうと塗装が困難になるため、ひとまず対風構を一体として組み立て、塗装後に主構と接着しました。上横構がt0.3、そのほかはt0.5とt0.1の組み合わせで構成しています。

歩道部はt2.0スチレンボード上面にt0.1プラシートを貼り付けたものです。高欄はt0.3,t0.5プラ板を使用してそれらしくまとめました。

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高欄のつくりかた 字が汚くてすみません...

これでランガートラスを構成する主要なパーツが揃いました。接着しながら組立てれば多少精度が悪くても誤魔化しが効いて楽なのですが、そうすると非常に塗りにくい部分が出来てしまうので仕方ありません。

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続いて橋脚や桁橋を作っていきます。橋脚はスタイロフォームを整形した表面にプラシートを貼り付ける構成としました。実物は耐震補強等で複雑な形状をしており、模型化にあたって若干アレンジしました。桁橋部分も実際はT桁橋となっていますが、資料と気力の不足を理由にかなり簡略化しました。 路面(床版)は適当なプラ板から切り出し、上手くはまるように調整しました。

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GPクリアーを使えばスタイロフォームも溶けにくいようです。この後パテで整形しましたが、手間がかかりコストパフォーマンスも良くないのであまりお薦めできない方法です...

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塗装前に組立てて全体をパチリ。この後スチレンボードとバルサ板で土台を追加しました。


 主要部分が完成したところで塗装に入ります。塗装は基本的にエアブラシによるラッカー吹きつけ塗装です。作業から時間が経って使用した色や塗装順の記憶が曖昧になっており、再現性が低くあまり役に立たない記事になっています。どうかご容赦ください。

今回はプラ板からのスクラッチなので、まずは全てのパーツに透け防止のつや消しブラックを吹きました。トラス部に関しては、サーフェイサーやクールホワイト、ライトグレーなどを重ねました。黒が透けて階調や影が出てくれればいいなと思っていましたが、最終的にはかなりベタ塗り寄りな仕上がりとなりました。橋脚や桁橋、路面裏側(コンクリート部)も似たような色を使いましたが、明度を低くするため、明るい色を重ね過ぎないよう注意しました。舗装面も同様に塗装しましたが、適宜キャラクターフレッシュを使用して赤みの色に振ることを意識しました。路面表記は矢印を含めマスキング塗装で処理しています。

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塗装するとディティールが引き立ちますね!ここで眺め始めると作業が進まなくなります。

 

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トラスや路面はそのままですが、コンクリート部にはエナメル塗料で雨だれや流れ錆などを再現しました。

塗装が終わったところで細かなパーツを追加していきます。街灯は爪楊枝やプラ材の組み合わせ、フェンスは手元にあったアイコムの製品を塗り替えました。青看や規制標識はステーをプラ板で自作し、wordで描いたものを印刷して貼り付けました。点字ブロックや伸縮継手も印刷&貼り付けですがややチープ過ぎた感があります。
地面は先の大迫BTジオラマと同メニューで再現し、水面はサクラポスターカラーのブラック、パーマネントグリーン、コバルトブルーを塗った後で木工ボンドでつやを出す簡易仕様です。

そのままでは自立できない支間中央部(実物基準)につっかえ棒を追加し、各パーツをGPクリアで固定すれば完成です。

 

-完成-

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背景には現地で撮影してきた写真などを使用しました。背景画があると奥行きが段違いです。

後半は特に駆け足になってしまい、皆様の参考になるか甚だ怪しい記事になってしまいましたorz

このジオラマを作っていた頃は外出自粛で出かけるわけにもいかず、学校もいつ始まるのか分からない状況でしたが、とりあえず模型工作に没入することで色々と紛れていた面もあったような気がします。盛岡に行けないなら机上に召喚しようというノリからのスタートでしたが、結果的には良い方に転んでくれました。

机の上の岩手。まだまだ拡げていきたいと思います。

 

 【2020年5月完成】

※用語や部材名称など誤っているところがありましたらご指摘頂けると幸いです。