Nナローのレールバスを作る

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バスコレ21弾のジャーニーQとロクハンのZショーティー動力を使って、簡易軌道の自走客車や東欧のディーゼルカーをイメージしたNナローの自由形レールバスを作ってみました。

 

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まずは塗装剥離したジャーニーQをニコイチして両運化します。動力ユニットの寸法も考慮して客室部の引き違い窓2連が残るようL字型に切継ぎ、車体下部は一旦パネルライン以下を切り取ってから余りボディやプラ端切れで形を整えました。動力ユニットの位置は、車体裏側に何カ所かプラ小片で追加したスペーサーで決まるようになっています。

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継ぎ目を処理し、バンパーなどのモールドを削除して前面を平滑にしたら、表情作りに入ります。今作では、富士重工LE-CarⅡやポーランドのMBxd2などの80年代の軽量気動車を参考にしました。ヘッドライトは丸目2灯というのは割と早くに決まったのですが、テールライトの位置・数がなかなか決まらず苦労しました。前面下部の処理についても色々悩んだのですが、最終的にボディ一体のスノープラウとしました。

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顔の表情を考え中...

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ヤスリで整形したところにプラ板でエッジをつけて、スノープラウにします。

ヘッドライトは銀河モデルN-018 シールドビーム(新型電機用)、テールライトは銀河モデルN-021 テールライト(旧型国電半流用)をそれぞれ使用し、塗装前の段階で瞬着によって接着固定しました。前面の連結器は鉄コレのものを接着し、φ0.2真鍮線で手すりやミラーを、φ0.6真鍮パイプで排気管を追加しました。

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動力ユニットはカプラーポケットを切除し、本体フレームも一部削りました。

ここで、当て板による補修の表現を追加しておきます。当て板補修部にはt0.1プラ小片を貼り付け、乾燥後にペーパーで更に薄く削った後に針の先で鋲の部分を押して凹表現としました。あまりきっちり作りすぎても補修でなくただのハッチに見えてしまうので、適度に傾けたりして「崩す」のがポイントのようです。

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塗装はエアブラシを使用し、GM39 アルミシルバー→クレオスGX1 クールホワイト→クレオス79 シャインレッド+クレオス81 あずき色→クレオス43 ウッドブラウン+クレオス338ライトグレーFS36495(屋根)→クレオス40 ジャーマングレー(側面細帯)の順に吹き付けました。サフは使っていないほか、立ち上げの銀以外はいずれもガイアのフラットベースを添加しています。なお、金属部には吹き付け塗装前にMr.メタルプライマーとクレオスGX1 クールホワイトを混ぜたものを筆塗りしました。ライトリム(GM39)、連結器(クレオス40)、スノープラウ(クレオス13)を筆塗りし、窓やライトレンズを嵌めてからウェザリングに移りました。

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塗り分けは「迷ったときのカタログカラー」、前面白の逆台形部以外ほぼ南部バスです。赤色を適当に調色したら南部バスのイメージどんぴしゃの色になって少し勿体なかったです(笑)

  ウェザリングはラッカー吹きつけ(エアブラシ)→ウェザリングマスター→エナメル 筆塗りの順で行いました。

屋根上中心のエアブラシ塗装では、クレオス43 ウッドブラウンにガイアのエヴァオレンジとフラットベースを添加して吹き付け、更に排気管回りにジャーマングレーを重ねました。

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エアブラシだけ終わったところ。側面の白はまだまだ綺麗です。

続いてウェザリングマスターのサビ・ススを乗せ、最後にスミ入れも兼ねて、腐食による塗膜剥離や流れ錆といった「ベタ・流れる系」の汚れをタミヤXF-9 ハルレッド、タミヤX-26クリアオレンジなどで再現しました。銀テープによる補修部は、軽くマスキングしてからタミヤXF-16フラットアルミを塗り、クリアーオレンジで"補修後"の流れ錆を追加しました。

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 当て板補修部は凹凸が小さくエナメルを流してもエッジや鋲がほとんど目立たなかったため、製図用に買った0.3mm芯のシャーペンで輪郭を軽く撫でたところ良い感じになってくれました。

薄め液を筆に含ませて、前面窓ワイパー可動部の汚れを拭えば完成です。

-完成-

 

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このちまっとしたレールバスですが、そもそも日本国内設定かどうかも決めていないので、現時点ではレタリングも省略しています。東北~北海道っぽい雰囲気もいいですが、Bトレ10系客車を大陸風の客車に仕立てて並べても良いかも、なんて思っています。落葉広葉樹林の中をこんなレールバスが走ってきたら楽しそうじゃありませんか。

 

【2021年3月完成】