対馬交通 長崎22く・164(No.112)/赤島

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U-LR332J/IK COACH/6-1

 厳原に所属するトップドアのLRです。

 車内は補助席付の青いシートが並ぶこの時期の対交では標準的な仕様となっています。また、以前は側面の黒モールが残っていたようですが現在では撤去されています。テープ式の車内放送装置(オートコーダー:クラリオンCA-105)が搭載されているものの他のトップドア路線車を含めほとんど使用していないようで、対馬滞在中にトップドア車で車内放送が使用されていたのは一度だけでした。昼の赤島行に使用されており、狙って乗車することはそれほど難しくありません。

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赤島にて 側面にも小型幕を装備するものの使用されていません。

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赤島にて リアには「自由乗降バス」のサボが。対馬交通では厳原、豊玉、比田勝付近を除くほとんどのエリアがフリー区間となっています。

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赤島にて 窓上には荷棚も装備します。

 

乗車記

この日乗車した赤島線は厳原から対馬空港を経て赤島までを結ぶ路線で、2往復(+登校日運行の区間便1本)が運行されていますが、夕方の赤島行は赤島の車庫で夜を明かし翌朝の厳原行となるため往復乗車が可能なのは昼の便のみです。空港以北に複乗区間が複数設定されており、路線形態はまさしく津々浦々を巡るものとなっています。

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白土にて 始発地の厳原から鶏知までは縦貫線と同じ経路を走ります。

当日は厳原営業所を訪問した後、国道382号上の白土バス停から赤島行に乗車しました。ほぼ定刻にやってきたNo.112の車内はほどよく冷房が効いており、へろへろのテープ式車内放送と相まってなんだか夢見心地のままバスに揺られて北上します。鶏知宮前の手前で国道から離れ、樽ヶ浜、対馬病院を経由して対馬空港に到着した頃には車内のお客さんは随分減っていました。

空港を出て国道に復帰しますが、気づけば車内放送は送られておらず、運賃表示器の表示だけが淡々と進んでいきます。万関橋を渡り大山入口を過ぎると最初の複乗区間に入ります。尾根筋の国道から左折してひたすら下り、入江に突き当たるとそこが大山で、岸壁の上のようなスペースで転回すると来た道を延々登って国道まで戻ります。復帰後はいったん鴨居瀬入口(赤島方面との分岐)を通り過ぎて国道を芦浦まで北上し、小学校の裏手で転回してから鴨居瀬入口まで戻り、赤島方面へ左折し国道を離脱します。

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鴨居瀬にて(復路撮影) 中央左手に見えているのが鴨居瀬バス停で、バスはその先の広場で転回して鴨小前まで戻ります。

あとは赤島へ向かうだけと思いきや、鴨居瀬入口から1つ目の鴨小前で早速右に折れて鴨居瀬まで複乗します。さらにもう1か所小さな港に寄り、最後に赤いトラスが映える赤島大橋を渡るとようやく終点の赤島です。独自区間にかかる利用もありましたが、終点まで乗車したのは私だけでした。

 

対馬交通のこの手の終点は日中の往復可能な便がマイクロであることも多いのですが、赤島線の昼便では中型トップドア車のNo.112が使用されています。また、特に独自区間では運転士氏も太鼓判を押す風光明媚な車窓風景がひろがっており、毎日運行している乗りやすさも含め個人的には対馬イチオシの路線です。

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赤島にて 夏の昼下がり、係留された漁船がけだるげにたゆたっていました。

 【20188月訪問】